2014年8月17日日曜日

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

慢性的な便秘やおなかの張りに効く漢方薬


気になる便秘を解消したい


あなたは便秘ですが?と女性に聞いた場合、
「はい」と答える割合はかなり高いと思われます。

便秘の日数は人それぞれですが、
2~3日排便がない、などというのはよくあることで、
酷い時は1週間くらい排便していないという方もいます。

そうなると、腸内は便やガスが充満してお腹がはり、
腹痛がおこる場合もあります。

腸が排せつ物で満たされているために、
胃が圧迫されて嘔吐することもあります。

また便やガスから発生する毒素を腸が吸収して体内を巡り、
にきびや肌荒れなどの原因となります。

さらに便秘も重度になると、便が石のように固くなって排便が余計に困難になり、
腸が腐ってしまい手術で切除したというケースがあります。


漢方薬で腸の運動を活性化


便秘解消に効果的な大黄甘草湯は、下剤効果のある漢方薬になります。

また大黄甘草湯に含まれる大黄という生薬は解毒作用があり、
腹部の膨満感を解消する効能があるとされています。

そして大黄の成分であるセンノシドは腸内の善玉菌と結合して、
腸の運動機能を活性化する働きがあります。

便秘の原因は、食生活の乱れ、自律神経失調、ストレス、
大腸の機能低下などが考えられます。

まずは応急処置として漢方薬で症状を改善した後、
慢性化しないように、こうした便秘の要素を取り除くことが、
便秘を解消するにあたって一番必要なことだといえます。



大黄甘草湯が向いていない人


かなり体力が低下している
胃腸が弱い
嘔吐や下痢をしやすい
妊娠している人、出産後の人(子宮収縮作用や骨盤内臓器の充血作用があります)


排便が困難な人のための漢方薬です。

(体力に関わらず使用できますが、どちらかというと実証向き)




大黄甘草湯はこうした症状の場合に用いられます。


便秘、腹部膨満、腸内異常発酵、頭重、
皮膚炎、にきび、食欲不振、のぼせ、痔、




大黄甘草湯の効能


腸の動きを活性化して便通を促し、腹部の膨満感を解消します。




大黄甘草湯の成分と成分別の作用


大黄(ダイオウ)タデ科ダイオウ属などの根茎
瀉下薬(下剤)、解毒、止血、抗菌作用、緩下作用

甘草(カンゾウ)マメ科カンゾウ属などの根や根茎 鎮痛、解毒、
咳止め、抗炎症作用、健胃消化




使用上の注意



  • 甘草が含まれているので、むくんだり血圧が上がってくる事があります。
  • 妊婦または妊娠していると思われる方は、子宮収縮作用や骨盤内臓器の充血作用があるため、服用を控えてください。
  • 授乳中の方は、成分が母乳へ入り乳児が下痢を起こすこともあるため、服用を控えて下さい。
  • 薬の使用にあたり、医師と薬剤師からの説明や、薬に添付されている説明書を読み、理解した上で服用してください。
  • 他の薬との併用、アレルギー、症状や体質に合わないなどで、体に不快な変化があらわれた場合は、ただちに服用を止め、医師や専門家に相談して下さい。
  • 長期にわたり服用する際は、医師、薬剤師、登録販売者に相談して下さい。



大黄甘草湯の副作用



  • 消化器 (腹痛、下痢)
  • 芍薬甘草湯などの甘草を含む漢方を飲む時は注意が必要です。
  • 偽アルドステロン症を発症する場合があります。


※下記の症状が出た場合はただちに医師の診察を受けて下さい。


  • 偽アルドステロン症…筋肉痛、血圧上昇、低カリウム症、倦怠感、手足のこわばり



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